芽が出るところまで（鈴木昌樹）

出版・編集・企画：杜の都仙台の出版社「本の森」ホームページ

芽が出るところまで
高体連ボクシング委員長と少年たちの物語

鈴木昌樹著
定価（本体1600円＋税）
ISBN978-4-904184-96-7
1964年東京オリンピック前夜。アジア初の五輪の舞台への出場を夢見て、ボクシングに青春をかける少年たちがいた。それから半世紀・・・。
再びめぐって来た2020年東京オリンピック出場を目指す少年たちを見守るのは、かつてのボクシング少年だった。

「教師が育てるのは種を蒔き、芽が出るところまで。あとは成長し、大きな花を咲かせるのを見守るだけ」

現在75歳になる糸川は定年後、岐阜県多治見市内に「イトカワジム」を開設、後進の指導に当たっている。
2018年夏に岐阜県で全国高校総体が開催されたが、このとき日本ボクシング連盟の問題に関する内紛がワイドショーなどで連日のように取り上げられ、告発者を代表して全面に立って応対したのが糸川だった。また糸川が関わった若手の中からは、世界チャンピオンになった選手もいる。
糸川と同じ多治見市内に住む著者が、数十人に上る関係者にインタビューを試みた渾身の作。
1964年東京五輪当時から、2020年東京五輪に向けての少年ボクシングの歩みがここに。

［目次］
第一章　定年後の夢/第二章生い立ちと青春/第三章中央大学ボクシング部/第四章日本一と岐阜県民/第五章教員になる夢/ 第六章定時制高校からのスタート/第七章指導者として/第八章教員生活のエピソード/第九章全国高体連ボクシング専門部役員として/第十章安全管理と教育現場の闘い/ 第十一章多治見でのインターハイ/第十二章子供がボクシングをやるということ/第十三章競技の普及のため/第十四章桜井孝雄（中央大学出身の東京五輪金メダリスト）/ 最終章これから/あとがきにかえて

■鈴木昌樹（すずき・まさき）
1972年生まれ。岐阜県多治見市出身。フリーライター。

■著書
『上げ底挑戦者』（第９回小学館ノンフィクション大賞最終候補作品）、『甲子園と平壌のエース東北高校・波山二郎と幻の北朝鮮野球』（本の森）